一般的にRBAと言ったら
カンタルやニクロムなどの
ワイヤーでコイルを巻き、
そのコイルにコットンを通し、
コットンにリキッドを吸わせて
ミストに変えます。
しかし世の中には、
リキッドの供給を任されているコットンを
ステンレスメッシュで代用させる
なんともアメリカンな考えから生まれた
"Genesis" というビルドがあります。
ステンレスメッシュがコットンのように
液状のリキッドを吸った上で保持できるのか?
と、思いますよね?
私もすごく疑問に思ったので
実際にビルドしてみました。
(もう1ヶ月以上前のことですが…)
目次
Genesis(ジェネシス)とは?
Genesisは、
コットンの代わりにステンレス製の
金属メッシュをウィックに使います。
また、
Genesisビルドを前提に作られた
アトマイザーも数多く存在します。
Genesisは、
コットンを一切使わず金属パーツのみで
リキッドをミストに変えるので、
コットンの雑味が全くない
リキッド本来の旨さを味わえるのが特徴です。
言い換えれば、
美味しいリキッドはより美味しく
不味いリキッドはより不味くなるってことです。
ただ金属パーツのみでビルドするので、
当然コイルに触れた時点でショートします。
そのため、
ステンレスメッシュをあらかじめ
バーナーなどの高温で炙り「酸化」させるのです。
ステンレスメッシュ自体があまり出回ってないのと、
Genesisビルドに対応したアトマイザーが
俗にいう「ハイエンド」で高価なため、
日本ではあまり流行っていないようです。
でも一度Genesisを使ってしまうと
コットンでは吸えないくらいクリアで濃密な
ミストを吸うことができるので(体験談)
ぜひこの記事を読んでいるあなたも
Genesisに挑戦してみてください。
Genesisビルドしていきましょう
それでは早速、
Genesisビルドをしていきましょう。
まずは必要なものから解説します。
・Genesisアトマイザー
・ステンレスメッシュ
・コイル
・セラミックスピンセット
・はさみ
・ガスバーナー(コンロでも可)
・水
・針金
Genesisアトマイザーは、
中古相場で1万円からといった感じでしょうか。
店舗だとマニアックなお店にしか置いてないと思うので、
オンラインショップやFacebookグループで
買う感じになります。
ステンレスメッシュもGenesisで使うような
キメ細かいやつはなかなか入手しづらいです。
Genesisアトマイザーを取り扱っている
オンラインショップで、Genesis専用の
ステンレスメッシュを手に入れましょう。
コイルは通常のRBA用で構いません。
セラミックスピンセットは、
ホットスポット除去で使うのはもちろんですが、
ステンレスメッシュを炙る際にも使うので必須です。
ガスバーナーと水はステンレスメッシュを
「酸化」させるために使います。
針金はステンレスメッシュを
巻くために使います。
私が使ったもの
実際に使っていくパーツはこんな感じ。
CHAD Works の
Genesisアトマイザー「矜恃」
↓
矜恃
国内では入手できないであろう
「Kanthal A-1 grade」
というメッシュコードです。
4周で0.8Ωを狙える
ワイヤーとなっています。
そしてステンレスメッシュも
日本では流通していない
Made in Russian
「Vaper’s Breath」というブランドの
265番のステンレスメッシュ
この2つをつかった完成予想図はこんな感じ
頑張っていきましょう。
1. SSメッシュを切り出す
まずはステンレスメッシュを切り出しましょう。
3cm×5cm程度で十分です。
切ったらステンレス線が何本か飛び出ていると思うので、
ハサミやピンセットで除去しておきましょう。
手袋もあるといいかもしれません。
メッシュとはいえステンレスの細い線です。
簡単に指に刺さってきます。
2. SSメッシュを巻く
切り出したステンレスメッシュを、
細くかつ中を潰さないように巻く必要があるのですが
私は「S字巻き」という方法で巻きました。
針金(クリップ)を2つ折りにし、
針金と針金の間にSSメッシュを通して、
針金を回転しながらSSメッシュを巻きます。
巻き終わったメッシュを真上から見ると
S字のような感じになるのです。
すこしコツが必要ですが
細くなるよう頑張りましょう。
3. SSメッシュを酸化させる
巻いたステンレスメッシュを
ガスバーナーやコンロで炙りましょう。
高温の青い炎に当てるイメージで炙っていきます。
全体的に黒く錆びたような色を目指しましょう。
このとき、
炙っては水に付け、炙っては水に付け
こんなことをするとより効果的です。
はい、完成!
4. コイルを巻く
次はコイルを巻いていきます。
この工程はアトマイザーに依存するので
それぞれやり方を確認してみてください。
私が今回使うアトマイザー「矜恃」は、
もともとコイル巻き用の
ガイド棒が付属していたので、
ワイヤーの一方を固定し、
ガイドに沿って手巻きしていきました。
イビツな形ですがなんとか完成。
0.85Ωですので許容範囲でしょう。
ホットスポットの除去も行いました。
5. SSメッシュをコイルに刺す
コイルもステンレスメッシュも
完成したので組み合わせていきます。
が、
ここで問題発生。
ステンレスメッシュが太すぎて入らない
いったん外してから
メッシュを少しカットし、
再チャレンジ
なんとか入りました。
まとめ
Genesisビルドは、
通常のRBAより時間も手間もかかりますが、
本当に美味しいミストが吸えるんです。
コットンがリキッドを吸い上げるのはわかるけど、
メッシュとはいえステンレスが吸い上げるの?
と疑っていましたが、
むしろコットンより吸い上げは早いです。
というか、
ドライバーンがない感じがしす。
コットンがリキッドを
染み込ませて吸い上げるのに対して、
ステンレスメッシュは
パイプやポンプのように吸い上げます。
通電させている間は永遠とミストが出るような
不思議な感覚で吸うことができました。
しかもコットンと違って焦げ付かない。
コットンの雑味もない。
リキッド本来の味が楽しめます。
本当にGenesisはおすすめです。
日本でももっと流行ればいいなぁ。
なんか、
男心をくすぐるような
格好良さもありますよね。