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私が読んだ本の紹介 18冊目
メモの魔力 The Magic of Memos
前田裕二 (著)
幻冬舎
2018年12月24日
出版当初、
爆発的な人気を誇った
話題のあの本
一足遅れて
手に取ることができました。
正確には、
私が本を興味を持ち始めたのが
今年に入ってからというだけ。
書店やニュースで「売れている」
ということは知っていたけど、
本にそこまで興味がなかった当時の私は
手に取ろうなんて思いもしませんでした。
ここ最近、仕事を本格的に始めてから、
様々なビジネス書を読んでいたのですが、
それらは全て上司から紹介されたもの。
「読んだ方がいいよ」と言われて
手に取ってみたら案の定、
とってもいい本ばかりでした。
でも何冊か読んでいて私は、
「こんないい本ばかり皆はどこで知るのだろう」
という疑問が…
とても良い本を読んで、
新しい世界を知ることが楽しくなってきたのですが、
今まで紹介された本しか読んでなかった私は、
他の人はどうやって
こんないい本を見つけてきているのだろうと
疑問に思ったのです。
若干効率厨な私は、
一切無駄なく良い本だけ手に取りたいな
という気持ちがあったのですが、
読書の世界ではご法度ですよね。
人に頼らずいい本を見つけ出すには、
自分で探して読んでひたすら読書の感性を
磨くしかないんだなと諦めました。
前置きが長くなりましたが、
こんな経緯で人に頼ることなく、
自分の記憶を探り「読みたい」と
興味を持ったのがこの本でした。
概要
Amazonの商品概要です。
いま最も注目される起業家・前田裕二による渾身のメモ術!
・メモで、目にする情報全てをアイデアに変える
・メモで、本当の自分を見つめ直す
・メモで、夢をかなえる
◎メモの魔力を手にした時、あなたは、何者にでもなれる。〔巻末付録〕自分を知るための【自己分析1000問】
“僕にとってメモとは、生き方そのものです。
メモによって世界を知り、アイデアが生まれる。
メモによって自分を知り、人生のコンパスを持つ。
メモによって夢を持ち、熱が生まれる。
その熱は確実に自らを動かし、人を動かし、そして人生を、世界を大きく動かします。
誰にでもできるけど、誰もまだ、その魔力に気付いてない
「本当のメモの世界」へ、ようこそ"
(「序章『メモの魔力』を持てば世界に敵はいない」より)「新たな発想をするために特別なことをする
必要はない。すべてのヒントは日常の中にある。
前田裕二がメモをとる姿をみているとそう思う」秋元康推薦! !
率直な感想としては、
最初の100ページと最後の100ページ以外の
中50ページが私に取ってとても有益な内容でした。
理由として、
最初の100ページは、プロローグから何章かかけて
筆者自身の生い立ちや考え方が書かれています。
言ってしまえば
「すごいなぁ」の一言でした。
最後の100ページについてですが、
まずこの本は250ページで構成されていて、
そのうち巻末付録が50ページを閉めています。
巻末資料直前の50〜100ページは、
巻末資料についての説明や活用方法が書かれているので
私にはそこまで重要度の高い内容ではありませんでした。
その肝心な巻末資料は何かという話ですが、
「自分を知るための自己分析1,000問」
というものです。
本書の後半からは
主に自己分析の話へ移っていきます。
メモを多用した自己分析法です。
ビジネス書として手に取った私には
(ビジネス書ランキング1位とありますし…)
自己分析は今やるべきことではないかなと感じたため、
特段有益には感じなかったわけです。
ただ、
中50ページの筆者の「メモの取り方」には
とっても魅力を感じました。
仕事柄、
右脳を使った作業と左脳を使った作業を
明確に使い分ける必要があるのですが、
特に右脳を使った作業、
アイデア出しにとても困っています。
筆者のメモの仕方を真似すれば、
苦労することなく新しいアイデアを
生み出すことができるのではないかなと
とてもワクワクしています。
メモの取り方を学べただけでも大満足です。
上でかなり辛口のことを書いている気がしますが、
総評としては5段階中4以上です。
私の中でとても良書に分類できます。
その理由としては、
過去に読んで感動した本に
繋がる部分が多々あったからです。
例えば、
筆者のメモの取り方の大きな特徴である
「アイデアから転用を考える」部分ですが、
ついこの間読んだビジネスに必須な
「鬼速PDCA」の概念ととても似ていました。
「鬼速PDCA」が機械的な論理的なものだとして、
「メモの魔力」はその反対というか
ただWhatやHowやWhyから深掘りしていく
という概念は全く同じで、
機械的でない柔らかい感じや
論理的ではなく直感に任せたものに感じます。
私にとって有益だと感じた中50ページの
後半にも書かれていたのですが、
自分から行動を起こせる人は
「トップダウン型」と「ボトムアップ型」の
2タイプに分かれるらしいのですが、
鬼速PDCAとメモの魔力の概念はどちらとも
先に大きな目標を決めてそこへのギャップ、差分を
埋めていくためのスモールステップを構築していく
という同じ目的があるように感じました。
ただ、この2タイプがあるということを
この本で初めて知ることができたのですが、
私はどちらかというと
目の前の興味があることに飛びかかる
ボトムアップ型なのかもしれないということに
気づくこともできました。
そういう自分を知るという意味でも
この本を読んだりPDCAを試したり、
自己分析をしてみるのはとても良いことです。
ボトムアップ型の人が無理に最終目標を決め
PDCAを回していると窮屈に感じるそうです。
そんな新しい発見ができた
この本にはとても感謝しています。
私には特段有益ではなかったのですが、
付録の自己分析1,000問やその答え方についての内容は
ビジネスパーソンではなく大学受験生や就活生にとって
非常に大事な内容だと思います。
ここまでストイックにできれば、
大学面接や企業面接で悪い印象がつくことは
まずないでしょう(笑)
筆者が企業面接を受けた時の
面接官への受け答えが例として挙げられていましたが、
「デキる人はこんな切り口で話すのか」と
とても驚かされました。
私のようにビジネス書として読む方にも
受験対策として手に取ろうとしている方にも
とっても有益な内容が書いてある良書でした。